神田沙也加さん

心に穴が空いたまま 週の前半が過ぎようとしています。

date: 2021-12-21

訃報

土曜日の夜 いつものように文化放送のラジオを聴き終えると その夜はちょうどフォローしていた絵師さんが Twitter の配信機能 スペース で配信をしておられたので それを聴きながら眠りにつきました。

日曜日 この日は珍しく八時のちょっと前に目が覚めた。
すっかりインターネットに毒されている私は いつものように Twitter を開くとタイムラインをチェック。
元々は学生時代の遅延チェック 気象チェック オリックスや応援しているチームの記事チェックが定着したものですが ちょっとここ最近は災害に事件事故が相次いでいるので そうした部分にもフォーカスするようにしています。

そこに飛び込んできたのは あるフォロワさんの
えっ?神田沙也加マジなん?
という呟き。
何かあったらしい 寝ぼけた頭でトレンド おすすめ覽を見ると 神田正輝 の文字が。タップするとゾロゾロと記事やツイートが並ぶ。
神田沙也加さん 急死直前に父 神田正輝と電話していた スポーツ報知

ここで私は事態を把握した。
嗚呼 神田沙也加が死んでしまった
すると私は ちょっとありえなくて泣いてる 8:16 本当にありえない ありえないって 8:21 と呟いたが ここではまだ呆然と涙すら出なかった。

リビングへ走る。朝食の準備をしていた家人がテレビを見ていた。

神田沙也加が!
知ってるよ 今やってる

朝食を待つ間 ふと神田沙也加を振り返る。やはり一番は FM ラジオ NACK5 での思い出だ。これは別に記そう。

なんとか落ち着いて朝食をとろうとするも トーストを目の前に涙がこみ上げる。
嘘だろ?こんなのありえないだろ。嘘って言ってくれよ。何で 何で 何で神田沙也加が死ぬんだよ。
そうしている間にもサンデーモーニングでは関口宏が再びニュースを読み上げていた。これは夢では無いのか 現実を受け入れるよりも前に 諦めの心が浮かんだ。

それからの一日は とても空虚であった。アニメを見ても何も思わず 天皇杯決勝は一時の気晴らし。
色々報道を見聞すると 私が眠りにつくかつかないか というぐらいで速報が駆け巡ったらしい。そして当初は 重体 の一報だったとか。
あの晩は早くに眠気が来たので 眠れぬ夜のネットサーフィンという悪癖が出なかった。もし出ていたら もしスペースを聞きながらタイムラインを見ていたら 急報に接し そのまま悲報への推移を目の当たりにしていたことだろう。
今思うと 目の当たりにしなくて良かったと思う。睡眠は大事だからね。

私と神田沙也加とラジオ

学生時代にラジオを聴くようになったのは やはり人と同じように受験期の 2010 年頃だろう。
ちょうどその頃 NACK5 の平日夜 11 時台に Golden 4 Eggs という甲斐名都 依布サラサ 武川アイ 谷村詩織の四名が曜日ごとにパーソナリティを務める番組が始まった。
それぞれ大物歌手の娘四人が音楽や他愛も無い話をする まあ言っちゃ普通のラジオ番組。でもこの四人のキャラクター性が本当に良くて これがなかなか面白い番組でした。みんな良かったけど甲斐さんと谷村さんが好きでした。
でも 2012 年に甲斐さんが卒業して 次が誰になるのかというところで出会ったのが神田沙也加さん。

神田沙也加さんの存在というのは 特段知らなくてもわかるような認識でした。何しろ国民的な方でしたから。
当時の私はどこか拗ねたところがあって 有名人も有名人が何を話すんじゃいと思っておりました。
しかしながら GIRL’S TALK を聴いてみると 本当に彼女はラジオに向いていた。何より声が良い。
音楽から恋愛トーク そして漫画 アニメ ゲームへの造詣の深さを見せる。誰からも愛されるというのは ああいったことを言うのだろうね。神田沙也加を好きになるまで時間は掛からなかった。

段々と忙しくなると聴けなくなるんだけども それでも番組が終わる時には再びラジオの前に駆けつけて聴いたものです。嬉しかったのは神田さんは NACK5 で日曜夜に後継番組が決まったこと。
そうして始まった Ripple Lip 此方も忙しくしてなかなか聴けない事が多かった。今思うと本当に悔しいね。
久しぶりに聴いたのが IDOLY PRIDE が始まった頃で それっきり。実は彼女誕生日からすぐの十月十日にふと聴きたくなって ラジオをつけたら別番組が流れていて そこで初めて番組が終了していたことを知るのでした。
もっと聴いておけば良かったなあ~とその時から思っていたのですが 今は本当に切実な後悔になっています。もっともっと神田沙也加の声を聴いておきたかったです。

ラジオを通して感じたのは 神田沙也加さんを どうしても世間は両親を引き合いに出すのだけれど 確かに等身大で唯一無二の神田沙也加なのだ ということ。私から見たら本当に素敵なお姉さんでしたよ。私の青春にはラジオがあったわけだけど 神田沙也加さんもその一人でした。

声優としてアイドルへ

ラジオで漫画 アニメ ゲームを熱く語っていた神田沙也加さん。主に舞台をメインにしていた彼女も アナ雪に代表されるようにアニメやゲームでの仕事が増えてきました。
本当に嬉しかったですね。これが神田沙也加だぞ! って。

そんな神田沙也加さんがアイドルを演じたのが IDOLY PRIDE という作品。
トップアイドルの娘という重圧と向き合い続けた彼女が 伝説のトップアイドル 長瀬麻奈 を演じる。
私はアイドルアニメを特に好むわけですが 正直なところ彼女がアイドルを演じるというのは有り得ないものだと選択肢を排除してきました。だからこそ自分の中で重大でした。
ついに神田さんがアイドルをやるのか と。

今年の冬に放映されたアニメでは 神田沙也加さんが演じる長瀬麻奈が全編を通して出てきて 物語に大きく関与しました。大方俳優のアニメーション出演というのは違和感が出るものなのだけれど 神田沙也加さんは違和感が無く長瀬麻奈の特別感を演出。また直接的な絡みは無かったけれど 彼女が声優界の先生と慕う速水奨さんとの共演を果たしたのもポイントが高いですね。
本当に最終回なんかはグッときました。

放映終了は寂しかったですが IDOLY PRIDE というコンテンツはかなり気合いが入っていたので ここからアイドル長瀬麻奈を演じる神田沙也加の姿を様々なところで拝見できるかなと嬉しくなりましたねえ。
長瀬麻奈の歌も良かった。1 話で流れた FirstStep は本人の歌唱映像もあり さらにカバーソング 夜に駆ける 花に亡霊 も良かった。元々神田さんはボカロカバーもしていましたから 得意だったのでしょうか。
さらに放映終了後に公開された Song for you の麻奈バージョンは鳥肌が立つものでした。

こうした見ると令和に入って神田沙也加という花が開いて 本当にこれからが面白くて楽しくなるだろう。そう思っていたものです。
私はアプリゲームというものをめっきりやらなくなったので アイプラのゲームも情報を見る専でしたが 長瀬麻奈がピックアップに登場するとかなり盛り上がっていましたね。
一番の思い出は十月一日の生放送で ちょうど誕生日の神田沙也加さんを多くのファン 石谷さん 豊崎さんと共に祝えたことでしょうか。
私のなかの神田沙也加さんは 可愛くて綺麗で とても素敵なお姉さんです。これは変わりません。

神田沙也加さん

正直言って受け入れることが出来ない事実です。
虚脱感 空虚。何か情報媒体を見たのなら嫌でも目にしてしまうし 気晴らしに歩いてみても神田さんの歌声がリピートされます。
昨年の訃報ラッシュもだいぶ堪えましたが 流石に神田沙也加さんは私を構成する一つであったのでキツいです。
幸い睡眠はしっかり取れて ご飯も食べることは出来 朝起きると前向きに頑張ろうと思うのですが やはり情報媒体を開いてしまうと良くないですね。

追悼句なんてのも作ったりしてね。
冬天に 風と染み入る 偲び歌

変なところで新千歳空港に降り立った神田正輝やっぱりかっこいいな 絵になるなと思って見たりして心を落ち着かせて見たものです。
ただ今日 久しぶりの親子スリーショットが こういう形になってしまったのは慚愧に堪えません。
もうね感情がグジャグジャですよ。この喪失感たるや 誰にも埋めることは出来ないものだと思う。キツいですよ。

沙也加さん。今はゆっくり休んで欲しい。本当に良く頑張った 芸能の世界を全速で駆け抜けたんだから ゆっくり休んで欲しい。でも休むなら 休むなら 追い詰められた時の選択肢に 休む があって欲しかった。

向こうでは好きなように暮らしてて欲しいよ。でも叶うならラジオでオタトークして 演劇舞台で アニメで 色んなところで歌っていて欲しいよ。
ただ自分はもう少し もうちょっと 長く長く生きてみますよ。まだやらなきゃいかんことが沢山ありますから。
後世の人たちに 神田沙也加 という唯一無二の存在が どんなに素敵な人だったかを そして遺した歌を語り継いでいきたいです。

ただ ちょっと辛くなったら歌や生前の映像で休ませて欲しいです。

神田沙也加さん 約十年間私に彩りをくれてありがとうございました。
永遠 永久に忘れません。