カラパレ初イベントを見届けて
アニメ 「バミューダトライアングル~カラフルパストラーレ~」 のイベントに参加した感想です
前略
カラパレとは 『バミューダトライアングル~カラフル ・ パストラーレ~』 というカードゲームから派生したアニメーションである。
設定舞台は地球ではない別の星で、 海の下パーレル村という片田舎に暮らすマーメイドたちのお話である。登場人物は 5 人 (+1 匹) で、 彼女たちを支える大人たちが出てくる。彼女たちが出会いと別れ、 そして町の古ぼけた映画館の再生を経て自分たちとは何か、 そして仲間とは何かを理解していく味わい深く胸が温かくなるアニメーションだ。
主人公のソナタ (cv 武田羅理沙多胡) は皆のまとめ役で仲間を思いやる優しい子。しかし自分の事に関しては遠慮がちな性格。セレナ (cv 遠野ひかる) とフィナ (cv 紡木吏佐) は貝殻姉妹 (シェルシス) で仲が良い。しっかり者で理系気質なセレナはちょっと不器用、 器用に裁縫料理が得意なフィナはちょっとおっとり。そしておてんば娘のキャロ (cv 進藤あまね) は食いしん坊。この 4 人の幼なじみに 1 話で加わるのが街からやってきたアイドル候補生カノン (cv 平栗萌香)。彼女は非常に礼儀正しく真面目だが、 素直すぎる物言いとキャロと同じく食いしん坊な一面のギャップがまたかわいい。5 人のマスコットで愛らしく様々な表情を見せるポコ (cv 松井恵理子) はフィナに懐く小海獣と、 主要人物はこんな感じ。
まずはアニメーションを観て欲しいので内容について言及する事は避ける。私がこの作品と出会ったのはクール間 (秋アニメと冬アニメの谷間) にいつも観ている 『新作アニメ PV を一気に観るイベント通称つづきみ』 である。ここで 5 人の新人声優を支えるように日高のり子さん井上喜久子さんといったベテラン声優が出ていらっしゃる、 そういう所に私は 「なんかおもろそうやし、 観てみるか」 と考えたのであります。(また武田羅理沙多胡さんはアイドルマスターシンデレラガールズでも声を聞いた事があるので、 そういう所でも興味を持った)
さて、 当初の 「毒にも薬にもならない」 という評価から 「子どもたちや親御さんに観て欲しいアニメーション」 と一気に高評価を果たした作品。何とグッズも少なく BD を発売する事もしないという、 昨今のアニメ事情からすると類を見ない形態。すっかりその魅力にハマった私たちファンは 「課金をさせろ」 と嘆いたのであります。(追記 2019 年の年末に BD は破格の値段で発売されました)
そんな折、 ある告知ツイートが私の TL に舞い降りた。
我々は令和〜(絵文字)
— 進藤あまね (@amane_bushi) May 2, 2019
『令和初のツイートは何を書こうかな(絵文字)』 と考えていたら思いついたのが 『我々は令和』 でした!!
皆さんゴールデンウィーク楽しんでいますか?
明日、 明後日は青海展示棟で 『大ヴァンガ祭×大バディ祭』 ですよ!
4 日の方に私は出演しますので是非来てください(顔文字)(絵文字)
それでは(絵文字)(絵文字) pic.com /bd4UXp Pnj N
MY 色鉛筆持っていかなきゃ(絵文字)(顔文字) = https://t
— 進藤あまね (@amane_bushi) May 2, 2019.co /C5pjj QPq Ez
#カラパレ ステージは 4 日!イベントのある会場は、 東京テレポート駅、 または青海駅です(絵文字)
間違えないようにご注意くださいね(絵文字)(絵文字)https://t.co /18Ez Fg Wmi X
アニメ 「バミューダトライアングル ~カラフル ・ パストラーレ~」 公式 (@colopale) May 2, 2019
(公式アカウントの削除によりツイートされた文字のみ引用へ変更 20240907)
なんと!カラパレのイベントが行われるというのである! (正確には元ネタカードゲームの祭典の一角)
これは行くしか無い。そうして私は 5 月 4 日に青海東京ビッグサイト展示棟へと向かった。
物販そしてポコンテスト
当日の朝、 私は緊張していた。というのも果たして当日券を手に入れる事が出来るのだろうか、 と。何せブシロード社肝いりのカードゲームである、 その人気は私も知るほどだ (あれだけ CM 打てばね、 そりゃ知るわよ)。
当日も東京テレポート駅に降り立つと多くのカードゲームファン、 親子連れが多く目についた。会場に着いたのは開場 30 分後くらいで、 幸いにもスムーズに当日券を購入し入場する事が出来た。
会場でカラパレの絵コンテといった展示を見終えると、 ようやく 10 時である。このとき私は早くも 「塗り絵は何処ぞ」 とウキウキしておったのだが、 いやはや見つからない。適当に塗り絵ブースに入るも、 えも知らぬカードゲームであった。しかしそこで時間を潰しているのが良かった、 ちょうどそこはイベントスペースの正面で開演イベントが行われていたのである。
二日目開会式と銘打たれたイベントは、 司会にミルキーホームズやけものフレンズでもお馴染み佐々木未来さん、 餃子タレントの顔を持つ橘田いずみさん。ゲストに我らがカラパレからフィナ役の紡木理沙さん、 バンドリから愛美さん、 そしてバディファイトから真野巧実さん稲田徹さんが登壇。いきなり紡木さんを見る事が出来た事よりも、 生で佐々木さん愛美さん稲田さんを観る事が出来たのは得をした気分 (真野さんは初めまして)。稲田さんは雰囲気が the 役者で格好よかった。
司会の軽妙な回しも然る事ながら何処で何をやっているのか、 そういった案内が大変為になり聞けばカラパレも新グッズが出ている!それじゃあ行くしかないと、 開会式終わったら行こうとなったのですが 「もう売り切れました!」 と。何じゃそりゃ、 や、 カラパレファン多いっすね ・ ・ ・ 。
ともあれ、 カラパレグッズ全てが売り切れたわけでは無いのだ。そう一念すると私は物販列 60 分に飛び込んだ。
限られた予算の中で購入したのは 5 人が揃ったカラパレ缶バッジ vol2、 売り切れた最新版にはポコとフィナが描かれているそうだが vol2 にはポコは居ない。もう一点がトレーディングミニ色紙 1 枚である。これは全 6 種のランダム商品で私が引き当てたのは主人公のソナタちゃんであった。
そうしていると時間は 11 時、 ここでタイムスケジュールを確認しよう。
まず当日何としてでも観たいのが 14 時からのカラパレステージ、 そして終了 30 分後からのライブステージだ。私がこのイベントを知ったのは 5 月 2 日。当然、 前売りの観覧席チケットなど持っていない。しかしながら立ち見エリアが用意されている。しかし背の低い私は最前で無いと満足に観る事が出来ない。最前の確保には、 30 分より前には場所を取らねばならない。そうなると、 残された時間は僅か 2 時間。やれる事は、 ポコンテストと昼食ひじきサンドのみだ。
ポコンテストのブースを見つけた私はイスに座り、 まずはポコの塗り絵を手に取る。ブースにはクレパスや色鉛筆が用意され、 ファンが思い思いに描いている。私もまずは黄色に塗りたくった。満足。
次に自由に描いてみたくなった。再び塗り絵を 1 枚手に取ると、 裏返す。はて、 何を書こうか。そういえばポコンテストの説明書きに幾つかシーン切り取りがあった。これの中から思い切って顔をアップに描く事にする。
上手い!!!これは凄いぞ私!!!凄いぞ!!!!神絵師か??????
しかしポコンテストは盛況で何より。
物販待ちに Twitter を見てるとどうやら前日張り切り過ぎた諸兄の絵が公式に BAN されたようで、 この日も同じように張り切り過ぎたファンの絵が屈強なスタッフに剥がされていたのは何とも言えない光景であった。
トークステージ
さて昼食を終えると、 イベントステージではカードゲームのイベントが行われ広告キャラクターの DAIGO さんやアニメ出演声優が登壇している。自分自身そのようなカードゲームは未知の分野で観るのもどうかと思ったが、 前述のように立ち見最前を確保するには早めが肝心と考え適当に観ていた。
そうしてだらだら観ていると壇上のイベントが終わり、 DAIGO さんが壇上から去ろうとしたその時だ。突然、 彼が歌うアニメ主題歌のイントロが流れ出した。
会場のボルテージは昼から最高潮。自身初めて聴く曲ながらも 「まさかここで DAIGO のライブを観られるとは」 と興奮、 同時にこれから何処まで興奮する事になるのだろうと思うと、 胸が高鳴った。
ステージ間の幕間は 30 分。最前を位置取ったとき周りは既にカラパレステージ待ちなのか、 何人も同じように立っていた (今から考えると、 16 時からのライブ待ちだったと思う)。
待っている間に心拍計をみると 110~120 を推移、 これはジョギングレベルで 「ただ待っているだけなのにここまでなるか」 と驚いた。
トークイベントはとても面白かった。
主に主役の武田さん (ソナタ役)、 フィナセレの紡木さん遠野さんが初ステージの平栗さん (カノン) とキャロ役の進藤あまねさんを引っ張る形。
特に進藤あまねさんは 15 歳という若さで、 まさかの現役中学生声優。それでも 5 人の中でも一番背が高く、 トークもフィナセレのとのつむ (遠野と紡木) よりしっかりしていて将来的にはラジオの MC なんかも務められそうな大器を感じる。
また彼女はお母様の影響で幼少の頃からまどか☆マギカのような作品に親しんできたそうで、 非常にアニメファンとして素養を感じる。特にトーク内で公私同衾するほど親交が深いとのつむに対して、 そういった話を振る姿というのはアニメファン ・ 進藤あまねの大器を感じさせる一幕であった。
それでも新人声優らしく 9 話映画回のアフレコの苦労には目頭が熱くなった。演じるキャロが映画のエキストラに選ばれ、 その芝居に苦労するという話であったが進藤あまねさん自身も、 悩む描写を演技するのにとても時間が掛かり涙したという。
思うに、 成長を描く作品というのは作り手も演者も作品内同様に成長が必要なのだ。
だから思い切った新人声優の起用は正解だったのだ。作中で 5 人は成長を遂げた、 そして演じる 5 人も成長を遂げた。
キャラクターと演者のリンクで言えばとのつむの話もそうだが、 主人公格のソナタと武田羅理沙多胡さんも同様であろう。彼女はシンデレラガールズでライブやネットラジオの経験がある。しかし主役を張るのはカラパレが初めてであった。
彼女が演じるソナタはまとめ役で気配り上手。武田さんもそんな彼女を見習ったのか、 はたまた元々兼ね備えていたのか。今回 5 人が首に付けていたのはそれぞれのテーマカラーを模したチョーカーであったが、 これは何と武田さんの手作りだという。
こんばんわに~
— 進藤あまね (@amane_bushi) January 26, 2019
今日はカラパレ3話です
1週間謎だったキャロの言葉の意味がやっと分かるよ!みてねーっ
そして先日らりちゃん( #武田羅梨沙多胡 さん)が手作りのチョーカーをくれました
なんてお洒落なの
シェルとパールのチャームがとっても可愛い
ありがとうらりちゃん#カラパレ pic.com /H4Bw4PTj9H
さらに調べてみると最年少の進藤さんには作中に出てくるぬいぐるみをプレゼントするなど非常に気の利く方だというのを実感する。
#カラパレ 5話ありがとうございました
— 進藤あまね (@amane_bushi) February 9, 2019
映画館が復活して、 上映会のお話でしたね(o^∀^o)
キャロ、 頑張ったね
そして! 『嬉しい事』 とは…
この前、 らりちゃん( #武田羅梨沙多胡 さん) がチョーカーと一緒にキャロの持っているラブちゃんのぬいぐるみをくれました
ずっと家で抱いて寝てます pic.com /d2l X8GRf Pg
武田さん自身、 主人公 ・ 座長として苦労したという。
しかしそんな彼女を奮い立たせたのが 6 話ゲストで登場した今や飛ぶ鳥を落とす勢いの本渡楓さん。アフレコの際に都度 「座長、 座長」 と言ってくれたのが彼女に座長としての自覚を芽生えさせたらしい。
本渡さんは私と同郷で、 私自身色々観るようになった 2016 年頃から様々な作品に出るようになった声優さんであり日々その成長を追いかけていたが、 こうして 「先輩声優本渡楓」 のエピソードを聞くのは初めてでとても感慨深い。
さてトークイベントには声優が描くポコンテスト、 ひじきサンドレポートという二つのアトラクションがあった。声優のお絵描きコーナーというのはよくある定番で、 絵心が試されると同時に何処までネタへ走るか非常に難しいものである。で、 結果はこんな感じ。
#大 VGBFWS 祭
— アニメ 「バミューダトライアングル ~カラフル ・ パストラーレ~」 公式 (@colopale) May 4, 2019
カラフル ・ パストラーレ オンステージ!#カラパレ の魅力、 ギュッと詰まった素敵でカワイイステージになりました
5 人おそろいのチョーカー(武田さんお手製)、 ポコ T、 シュシュで記念撮影
5 人の #ポコンテスト も展示中!
このあとのエンディングライブステージもお楽しみに pic.com /HSM0o Ocz0w
右から遠野さん紡木さん平栗さん、 武田さん進藤さんが描いたポコだ。どれも趣深い作品である。紡木さんのポコは狂気をはらんでいるが、 私が一番面白かったのは平栗さんのポコだ。これには腹を抱えてしまった (笑) でも表情豊かなポコを一番表現できたのは平栗さんだろう。武田さんのポコは話題の 『名探偵ピカチュウ』 をオマージュしたリアリズム作で良い。
進藤さんが一番上手く、 可愛く描いたのは遠野さんといった感じだろうか。
ひじきサンドレポートは非常に尊い時間で、 それぞれフィナセレ (とのつむ) カノソナを楽しむ事が出来、 ひじきサンドを食する事の出来なかった私も何だか一緒に食べたような錯覚に陥った。
ところでキャロ役の進藤さんはお母様に作って貰ったり当日も既に食べている等、 1 級のカラパレひじきサンド部員である (部長だろう)。そんな彼女のレポートで一番感動したのは、 最後に 「ね、 君も食べる?!」 と言った事だ。上記、 彼女が一番苦労した 9 話の、 一番苦労した台詞が 「ね、 君も食べる?」 なのだから。
イベントを通して
今回のイベントはカラパレの物語の一つであったと思う。
最終話で彼女たちは街へ出て 5 人 (+ポコ) でステージに立ち、 そこで物語は終わる。
そして今回のイベントで 5 人は初のステージイベント、 初のライブイベントを迎えた。
つまりこれは最終話の 「街へ出る決心」 と 「ステージに立つ姿」 の間を補完するものだ。
お世辞にも音響は良いとは言えない、 OP 「ワンダーランド ・ ガール」 を歌った元アイドルで百戦錬磨の前島亜美の次と厳しいステージでもあった。
しかしそんな厳しいデビュー戦というのが、 より一層初ライブらしくていいじゃないか。
「街へ出た後あったかもしれない物語」、 そういうライブになった。いや、 今回のライブもカラパレの物語の一つなんだよな。
ED 曲 「シャボン」 は、 彼女たちが住まう世界では往年のヒットソングにして今も歌われ続ける名曲という設定だ。作中でも何度、 誰もが歌う名曲である。そんな歌だからこそライブ披露が一度で終わってしまうのは忍びない。是非とも、 何度何回でも披露して欲しい。
私は、 感動のあまりキャラクター名を叫んでしまった。
このライブを糧にアイドルとして成長する 5 人の物語が、 私はこれからも観たい。
カラパレに終わりは無いのだ。